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データ連携「楽楽精算」×「Waha! Transformer」 ~経費データを抽出・変換・加工し、基幹システム上のデータと照らし合わせて、必要な形式で別のSaaSにデータを

株式会社ラクスが開発・提供する「楽楽精算」は、クラウド型経費精算システムとして多くの企業に利用されています。
本記事では、データ連携ツール(ETL)「Waha! Transformer」との連携により、どのように活用の幅が広がるのかをご紹介いたします。
※インストール先のOS、接続先のデータソースについては、原則として提供元メーカーのサポート対象となっていることを前提としますので、各社サポート情報をご確認ください。
※記載する会社名・製品名は提供元各社の商標・登録商標です。
はじめに:「楽楽精算」とつながるメリット
「楽楽精算」は、株式会社ラクスが開発・提供する、シリーズ累計導入社数No.1※の経費精算システムです。2009年のサービス開始以来、多くの企業に導入されています。
近年、企業におけるデジタル化の推進やペーパーレス化の加速に伴い、経費精算業務の効率化は喫緊の課題となっています。このような背景から経費精算システムの導入が活発に進んでおり、「楽楽精算」はその中でも市場をけん引しています。
「楽楽精算」は、豊富な機能で経費精算業務の効率化をサポートするツールですが、既存のオンプレミスシステム(会計システムなど)やその他のSaaS(人事管理システムなど)と連携することで、その活用の場は大きく広がります。
連携による主なメリット:
- データ集約と一元管理: 経費データに加え、他システムに散在している従業員情報やプロジェクトコードなどを集約し、一元的に管理できます。
- データ品質の向上: 連携時に項目順序や表記統一などデータの形式を統一したり、不備や誤ったデータを自動で修正(データクレンジング)することで、経費データの正確性を向上させることができます。
- データ分析の高度化: 連携した経費データを活用目的にあわせて整形・加工し、BIツールなどのデータ分析ツールと連携することで、部門別やプロジェクト別の経費状況を可視化でき、経営判断に活用できます。
データ連携ツール「Waha! Transformer」では、「SaaS連携オプション」で「楽楽精算」とのデータ連携をサポートしています。次章から、「楽楽精算」とつながる具体例をご紹介してまいります。
※デロイト トーマツ ミック経済研究所「クラウド型経費精算システム市場の実態と展望」(ミックITリポート2025年1月号)より
https://mic-r.co.jp/micit/2025/
データ連携ツール「Waha! Transformer」について
「Waha! Transformer」は、国産のETL(Extract、 Transform、 Load)ツールで、GUIベースでの簡単な操作により、データの抽出・変換・送出ができるデータ連携ツールです。
大量データの高速処理、ノーコード開発を強みとし、メインフレームからSaaSまで、新旧データソースに幅広く接続することで、業務システム間のデータ連携や帳票作成など、幅広い業務に活用されています。

「楽楽精算」連携イメージと活用事例(ユースケース)
「楽楽精算」と「Waha! Transformer」の連携イメージを見ていきましょう。また、連携イメージをもとに、この連携が実際にどのように業務で役立つのか、活用事例(ユースケース)をご紹介いたします。
「楽楽精算」連携イメージ例:
- 「楽楽精算」の経費データを「Waha! Transformer」で抽出し、変換・加工してオンプレミスの会計ソフトに取り込む
- 「楽楽精算」の経費データを「Waha! Transformer」で抽出・変換・加工し、基幹システム上のデータと照らし合わせて、必要な形式で別のSaaSにデータを取り込む
- 「楽楽精算」と基幹システムが「Waha! Transformer」経由で連携したデータを、BI・管理会計用に変換・加工して利用
1. 「楽楽精算」の経費データを「Waha! Transformer」で抽出し、変換・加工してオンプレミスの会計ソフトに取り込む
「楽楽精算」から抽出したデータを変換・加工し、会計ソフトに送出します。

【ユースケース】経費データをオンプレミスの会計システムに適した仕訳登録用データ形式へ自動変換・連携
- 「楽楽精算」で承認された経費データを「Waha! Transformer」で抽出
- 会計ソフトが求める仕訳登録用データ形式(例:CSV、XML)に自動で変換・加工
- 変換後のデータをオンプレミスの会計ソフトへ連携
メリット:手動での仕訳入力が不要となり、入力ミスや転記漏れのリスクを大幅に削減できます。経費データがほぼリアルタイムで会計システムに反映されるため、月次・年次決算の迅速化にも貢献します。
2. 「楽楽精算」の経費データを「Waha! Transformer」で抽出・変換・加工し、基幹システム上のデータと照らし合わせて、必要な形式で別のSaaSにデータを取り込む
「楽楽精算」から取り出した経費データを、人事情報など基幹システムのデータと自動的に照らし合わせて整理し、必要な形式に変換して、別のクラウドサービスに取り込みます。

【ユースケース】経費データを人事・給与システムで使える形式に変換し、社員情報・部門コードも自動で同期
- 「楽楽精算」で承認された経費データを「Waha! Transformer」で自動抽出
- 人事・給与システムから必要となるデータ形式に変換・加工
- 従業員番号や部門コードを自動的に人事システムとそろえて処理
メリット:「誰が」「どの部署で」「どんな目的で」「いくら」経費を使ったのかを詳細に把握できるため、コスト管理や収益性分析につながります。単なる経費処理を超え、経営資源の最適配分や業務効率化、事業継続性の向上といった戦略的なデータも得られます。
3.「楽楽精算」と基幹システムが「Waha! Transformer」経由で連携したデータを、BI・管理会計用に変換・加工して利用
「楽楽精算」のデータと、基幹システム上のデータを変換・加工し、DWHに保存してBIツールや管理会計、経営管理システムなどに取り込みます。

【ユースケース】経費データを売上・プロジェクトデータと統合し、BIツールで分析利用
- 「楽楽精算」で承認された経費データを「Waha! Transformer」で抽出
- 売上データやプロジェクトデータなど、他のSaaSや社内システムに点在するデータも「Waha! Transformer」で集約・統合・加工
- BIツールで分析できる形式に変換し、可視化・活用
メリット:経費の予実管理や、部門別・プロジェクト別の費用分析、コスト構造の可視化が容易になります。 無駄な経費やコスト超過を早期に把握し、具体的な改善策を迅速に講じることができます。
まとめ
クラウド型経費精算システム「楽楽精算」は、経費精算の効率化に貢献するツールとして、多くの企業で導入されています。そこにデータ連携ツール(ETL)である「Waha! Transformer」を組み合わせることで、そのデータをより柔軟に扱えるようになり、活用の幅が大きく広がります。
「Waha! Transformer」を使えば、「楽楽精算」の経費データはもちろん、他のシステムにあるデータも自動で抽出し、変換・加工といったデータ連携ができます。手作業による入力ミスや転記の手間が削減され、データの一貫性と正確性が向上します。
さらに、経費データを他の事業データと統合・分析することで、コスト構造の可視化や迅速な経営判断が可能になり、データドリブン経営の推進にも役立つでしょう。
クラウド型経費精算システム「楽楽精算」と「Waha! Transformer」のデータ連携に関心があるお客さまは、ぜひお気軽にご相談ください。





