地域の安定的な電力供給を支える重要基幹システム。止められないシステムのオープン化を支援するデータ移行基盤を構築!|中部電力株式会社様
ETLツール導入でデータ移行作業工数50%削減見込み
中部電力株式会社様は、「くらしに欠かせないエネルギーをお届けし、社会の発展に貢献する」という企業理念のもと、日本経済を牽引するモノ作りの集積地である中部地方全体の安定した電力供給を通じ、地域社会の発展や豊かなくらしの実現を目指す電力会社です。
導入メリット
- 大量データも高速に処理
- 豊富なテンプレートやツールの活用によりデータ移行工数約50%削減見込み
- 開発時にデータ移行の流れを視覚的に確認することにより業務を最適化
- 開発仕様などの情報共有により、属人化を抑止し、資産の二次活用を促進
背景
くらしを支える基幹システム、安定的なシステム運用が必須
中部電力株式会社
情報システム部
開発・保守総括グループ
主任
原 靖氏
中部電力株式会社では、地域の安定的な電力供給を支えるために決して止めることができない重要な基幹システムにおいて、高額なハードウェア運用コスト、利用している海外製ソフトウェアの保守費用の高騰、システム環境の老朽化など、システムの安定的な稼働と保全性の確保に課題を抱えていました。
そこでベンダーロックインのリスク回避やコスト削減の実現と安定したシステム運用基盤を求め、基幹システムのオープン化を決断し、中でも特に保守リスクの高いミドルウェアを利用している業務システムから移行プロジェクトを開始しました。
オープン環境への移行を安全にかつ短期間で行うため、スムーズなデータ移行によるコスト削減や生産性向上、業務の効率化を目指しETLツール「Waha! Transformer」を導入しました。
選定理由
ユニリタの持つメインフレーム環境に精通した確かなノウハウ
株式会社中電シーティーアイ
電力業務システム事業部
オープン化推進部
オープン化グループ
主査
山田 茂氏
今回の業務システムに対するオープン化は、約5年の期間に9システム合計約2百万ラインの移行を行う大規模なプロジェクトとなっており、この膨大な作業ボリュームに対応するためには今までの開発手法では実現できないスピード感が求められていました。
2011年、保守リスクの高い業務システムのオープン化プロジェクトが発足し、PostgreSQL等、オープンソースソフトウェアを利用したオープン化に関する、開発手法、システムへの影響範囲、業務効率化などの検証を行いました。
特にデータベースの変更に伴うデータ移行に莫大な作業工数が見込まれており、ETLツールの利用による作業効率化の検証・評価作業を行いました。
その結果、データ構造やテーブルデザイン変更に対応するデータの集計・加工作業や、移行後の影響範囲の検証やテスト、文字コードのコンバートなど、ETLツールを利用することで効率的なデータ移行が可能となる事を確認し、2012年のオープン化に向けた作業開始とともに「Waha! Transformer」を導入しました。
Waha! Transformer 選定理由
- 多くの導入実績に基づく高い信頼性と安心のサポート体制
- 豊富な経験に裏打ちされた確かなノウハウ
- テンプレートやツールにより業務効率や生産性を大幅に向上
株式会社中電シーティーアイ
電力業務システム事業部
オープン化推進部
オープン化グループ
チームリーダー
関谷 孝博氏
導入の決め手となったのは、長年、メインフレーム環境で基幹システムを構築してきたユニリタの持つ豊富な経験に裏打ちされた確かなノウハウでした。
ユニリタの過去の実績に基づくツールやテンプレートにより大幅な業務改善や生産性向上が期待できるETLツール「Waha! Transformer」という選択の他はありませんでした。
導入効果
大量データも高速処理、移行工数を約50%削減見込み
約1年間の詳細な検証作業の後、2012年、保守リスクの高い業務システムのオープン化に向けた作業は、2016年の対応完了を目指し開始しました。
「Waha! Transformer」を利用する際に非常に多くのツールや、ジョブ(Waha! Transformerで作成する処理の流れ)のテンプレートなどを組み合わせることにより、基幹システムからのデータ移行工数を劇的に削減することができています。
基幹システム上の大量データも「Waha! Transformer」の特徴でもある高速処理により瞬時に加工されます。以前はExcelでの手集計やマクロ、手組によるデータ移行プログラムの作成などで対応していましたが、それに比べ約50%の工数削減を見込んでいます。
データ移行の業務フローを視覚的に確認
「Waha! Transformer」のDesigner(開発画面)を利用したデータ移行のジョブ作成は、データ移行業務のデータの流れが視覚的・直感的に理解できるため、結果的に無駄なプロセスが省かれ、業務の最適化につながりました。
また、「Waha! Transformer」の標準機能である開発内容やデータ構造などのリファレンス情報を自動的にドキュメント化する機能により、ジョブ作成者以外の開発者も必要な内容を容易に取得することができるため、スムーズな業務引き継ぎが可能となり、属人化の抑止が期待されます。
これにより一度作成したジョブの修正や二次加工を容易にし、さらなる業務効率の向上を見込んでいます。
導入効果まとめ
- 大量データも高速に処理
- 豊富なテンプレートやツールの活用によりデータ移行工数約50%削減見込み
- 開発時にデータ移行の流れを視覚的に確認することにより業務を最適化
- 開発仕様などの情報共有により、属人化の抑止と資産の二次活用が容易
Waha! Transformer 開発画面
- メインフレームデータや基幹系データベースを直接入力として取り扱い可能
- データの流れをグラフィカルにデザイン
- ドラッグ&ドロップによる簡単な操作性
- 複雑なデータ加工処理もノンプログラミングで開発
- 複雑な処理もデータの流れを見てすぐに理解可能
今後の展望・課題
環境変化に柔軟に対応するデータ連携基盤へ
2013年、政府による「電力システム改革」の閣議決定がなされ、エネルギー業界は非常に大きな岐路に立っているといえます。電力の安定供給や、電気料金の抑制などを目的に様々な施策が実行され、我々はそれに迅速に対応しなければなりません。これまで以上に開発効率の向上と変革のスピードが求められています。
この「電力システム改革」に対応するため、保守リスクの高い業務システムのオープン化は当初のスケジュールを変更し、対象としていたシステムの約半数を電力システム改革対応後にオープン化を行う方針です。
現在、「電力システム改革」の中身がまだ確定していませんが、システムに対し影響がある施策に関しては、業務効率向上を目指し「Waha! Transformer」の利用も検討していくことになると考えています。
今後、オープン化プロジェクトの業務の中で「Waha! Transformer」を活用しながら効果を測り、さらなる有効活用について検討していきます。
中部電力株式会社
- 設 立:1951年(昭和26年)5月1日
- 従業員:17,345名
- 資本金:4,307億円
- (2013年3月31日現在または2012年度)
- ホームページ:http://www.chuden.co.jp/
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