MRの活動見える化に向けたDWHへのデータ連携に活用|旭化成ファーマ株式会社 様・AJS株式会社 様
~ミッションクリティカルな業務基盤に採用された「Waha! Transformer」~
骨粗鬆症治療剤を中心に主に整形外科に対して医薬品を提供している旭化成ファーマ株式会社では、医薬品卸から寄せられる医療機関への販売実績を管理する実消化データを中心としたDWH(DataWareHouse)へのデータ連携の際に必要な加工変換処理を行うツールとして、ユニリタが提供する純国産ETLツール「Waha! Transformer」を導入。過去の処理フローを踏襲しながら短期間のうちに移行を成功させるなど、営業活動に欠かせないミッションクリティカルなデータ処理を円滑に行う環境づくりに貢献しています。
導入メリット
300程あったETLのジョブの棚卸を実施し、必要とされる250程のETLのジョブを「Waha! Transformer」の活用により全て移行することに成功、決められた時間までに処理できるようにチューニングすることで、MRの営業活動に必要な情報提供を円滑に実現。現場に意識させることなく安定した運用を継続することが可能に。
目次
課題
営業活動に不可欠なDWH内の実消化データ、
データ連携のためのETL刷新が必要に
旭化成ファーマ株式会社
営業企画部課長 兼
情報システムグループ
木村哲也氏
1992年に東洋醸造株式会社と旭化成工業株式会社が合併、2003年に分社・持株会社制への移行に伴って誕生した旭化成ファーマ株式会社。
「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3領域で事業を展開する旭化成グループにおいて医療事業を展開するヘルスケア企業として、整形外科領域を中心に、リウマチ関連疾患や疼痛領域などに経営資源を集中。現在は整形外科が主に使用する骨粗鬆症治療剤を中心に医薬品を提供しており、特定分野に強みを発揮するスペシャリティファーマ―として、整形外科領域において信頼性の高い医薬品メーカーとしての地位を確立しています。
そんな同社では、2004年頃からDWH環境を整備し、医薬品卸が医療機関に納品した実消化データを管理、活用してきました。経理上の売上については医薬品卸への納品情報がもとになりますが、どの医療機関に対してどの医療品がどのくらい納品されたのかを示す実消化データをもとに販売管理を実施。この実消化データをMRに提供することで、販売計画の立案や予実管理といった日々の営業活動に役立てています。最近では、実消化データ以外にもMRの訪問実績といった営業活動に関連した情報もDWH内に投入することで、営業活動と販売実績の分析も行われています。
この実消化DWHは、前日入手した実消化データをDWHに投入し、翌日MRが営業活動を開始する時間までにBIなどで確認できるようにしなければならず、日々の営業活動に欠かせないミッションクリティカルな業務の要となっていたのです。
解決策
短期間でのプロジェクトを成功させるための
ノウハウや実績が大きなポイントに
AJS株式会社
営業本部営業3部
清嶋三友氏
実は同社が利用してきたほかの業務系システムのサーバも同時期に刷新が必要となっていたことで、実消化DWH以外の複数のプロジェクトを同時並行で進める必要があり、しかも刷新までの期間もわずか1年と短期間で環境を整備する必要がありました。「MRが必要な情報は継続して提供する必要があるため、まずは既存の運用がそのまま移行できることが最低条件の1つでした。ETLについても、従来行ってきた変換や過去のジョブがそのまま移行できることが必要だったのです」と木村氏。
AJS株式会社
インダストリー事業本部第2事業部
ビジネスシステム4部ヘルスケアグループ
片見敬氏
もちろん、バージョンアップの容易性やETLツールとして多くのシステムとの連携性など、「Waha! Transformer」が持つ特徴についても将来的なメリットにつながると判断。結果として、ユニリタの「Waha! Transformer」が、同社の営業活動を支える実消化DWHを支える基盤の1つとして採用されることになったのです。
導入効果
設計から導入支援までを手厚くサポート、安全な形での移行を支援
新たな環境に刷新したことで、以前と同様の運用が維持できていることはもちろん、以前は運用と保守が異なっていたものの、現在は全てAJSに統一できており、運用保守の一本化で対応も迅速化され、コスト削減にもつながっています。「MRには変わったことを意識させることなく利用してもらっており、現場の混乱を招くことなく安定した形で移行することができました」と木村氏は高く評価しています。
今回のプロジェクトは、複数プロジェクトが同時並行で進められたこともあり、ETL部分の現行調査から設計、構築までユニリタ側にて行うなど、短期間でのプロジェクト完遂に向けてユニリタの全面的な支援を受けています。「決められた時間までに処理を行うべく、実際の構築やテストを何度も行いながらチューニングを実施し、当初想定した時間通りに処理が終わるように調整していただきました。こちらの要求に真摯に対応いただき、大変お世話になりました」と木村氏。プロジェクトを推進するうえでも過去の実績を活かしたことで、短期間でプロジェクトを成功に導いた功績を高く評価しています。「テンプレートがあったことで、どんな情報が必要なのかといったことを次々と引き出していただき、プロジェクトを強力に引っ張っていただくことができました。以前のフローを踏襲する前提だったため、処理速度の向上などお互いに苦労した面もありましたが、技術面でも過去の知見がフルに活かせたのは大きかった」と片見氏。
なお「Waha! Transformer」については、インターフェースが機能別に分けられているため操作方法が分かりやすく、同社独自のマニュアル作成などの支援もあって、以前の環境に比べて扱いやすくなっていると評価しています。「SagentはWeb上に情報が少なくて調べることが難しいところがありましたが、「Waha! Transformer」はWeb上で必要な情報も数多く出てきて探しやすい。何かあっても情報が見つけやすいのは安心感があります」と片見氏。
移行前 (Sagent) |
移行後 (Waha! Transformer) |
|
メンテナンス性 | ・DBへの接続(抽出/更新)は全てSQL、各カラム単位の加工もVBScript(プログラミング)を利用していた ・メンテナンスにはSQLやVBScriptの解析が必要であった |
・全てGUI(ノンプログラミング)で可視化されており、誰でも容易にメンテナンスができるようになった ・また、1日の教育を受けた後は、一部の開発を自社メンバで行うことができた |
開発ノウハウ | 海外製品の為、国内のノウハウが少なかった | 国内導入実績も豊富で、サポートサイトにはTipsとして豊富な構築ノウハウが掲載されており、ノウハウの享受が可能となった |
サポート | 海外製品はサポートに不安 英語マニュアル |
24時間365日のサポートで安心 日本語マニュアル |
将来性 | 接続可能なデータソースはRDBやCSVであった | クラウドやEXCELとの接続も可能で将来的に拡張も容易となった |
今後の展開
重要度が増してくるDWH、「Waha! Transformer」の重要度も高まる
今回プロジェクトを支援したAJSでは、「Waha! Transformer」に関するスキルトランスファーを受けて、ノウハウを蓄積しつつあります。「今後は旭化成グループへの展開も視野に、ユニリタとも協業しながら活動を行っていきたい」と清嶋氏は語ります。なお、グループ企業に関しては、実は同じヘルスケア領域のグループ企業から木村氏に相談が寄せられることも少なくありません。「実消化DWHに関しては、AJSだけでなく外部の力を借りることで短期間のうちにプロジェクトを成功させた事例の1つ。今後は、開発支援などソフトの面でユニリタに協力をお願いすることも出てくるはず。その際には適切なアドバイスをいただきたい」と木村氏は期待を寄せています。
■システム構成図
旭化成ファーマ株式会社
- 事業内容:医療用医薬品、診断薬用酵素、診断薬の製造・販売
- 設立:2003年(平成15年)10月1日
- URL:https://www.asahikasei-pharma.co.jp/
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