IT全般統制で重視される項目の1つに、重要なシステムやデータベースに対する「特権ユーザIDの利用」に関する監査があります。東亜建設工業株式会社 管理本部 情報システム部では、システムに関する基本業務をアウトソーシングしているため、作業する場合には必ず保守会社(委託先業者)にExcelベースで依頼書を出し、保守会社(委託先業者)が作業(対応)するようにしていました。
また、ID申請、登録データの変更申請、権限申請は、Webで申請するようにしていましたが、最後がメールによる手動申請になっており、実際には、いつ、誰が、何を修正したか、依頼したとおりに修正されたか、修正依頼以外の処理をしていないかを把握することは難しい状況でした。(本番リリース後に漏れが2件発見されたこともありました。)
そのために情報システム部では手作業による確認作業で対応していました。にもかかわらず、監査法人に「これは統制が効いているとは言えない」と指摘されてしまいました。